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【学ナビ】プログラミング教育、2020年から必修化

安藤昇さん
安藤昇さん

 ■論理的思考で自ら考え課題解決 学校も試行錯誤、指導方法の模索続く

 情報通信技術(ICT)を活用できる人材育成や論理的思考力の養成を目指し、プログラミング教育が2020年から小学校で必修化される。次世代を担う子供らは、どのような能力を育んでいくのか。ICT教育の第一人者として知られ、プログラミングスクール『プロスタキッズ』のカリキュラムを監修する安藤昇さんに、プログラミング教育がもたらす利点や導入までの課題について聞いた。(宮田奈津子)

 「プログラミングは、テーマや課題を論理的思考で形にし、高度化していくこと。自ら考え創る普遍的な力につながる。情報技術(IT)進化に伴い、国際競争力を高めるためにもプログラミングスキルは重要。企業もコンピューター関連技術を開発・活用できる人材が必要になってくる」

 安藤さんは、国際社会で活躍できる能力育成と激変する社会への対応という2点を背景に、プログラミング教育の重要性を訴える。

 経済産業省が16年に公表した調査では、国内ではIT人材が減少傾向にあり、30年には40万~80万人の不足が予想されている。そのため早い段階からのプログラミングやSTEM(理数系)教育の強化が必要とされている。

 文部科学省は、小学校段階のプログラミング教育について、論理的思考力の育成をはじめ、情報社会への意識づけやコンピューターを活用した問題解決能力、各教科学習をより深める一助として想定している。

 ただ、必修化といっても、新教科として導入されるわけではない。学習内容もプログラミング言語など専門知識を学ぶのではなく、算数や理科といった既存教科をはじめ、総合学習など、教育課程に組み込んだ授業が行われる。

 「民間のスクールでは情報オリンピックへの挑戦などを視野に学習が高度化しているが、学校ではまずは考える力から。具体的な授業内容が示されておらず、どのような教材や方法で指導するのか戸惑いもある。ICT環境も整備しなければいけない」と指摘する。

 こうした課題に対し、文科省は学校や民間企業と協働し、「未来の学びコンソーシアム」を設立。センサーによる制御システムを使った節電を考える授業やリズムパターンを組み合わせて作曲する音楽など、具体的授業事例を提示し、プログラミング教育の円滑なスタートを目指している。

 安藤さんは「マサチューセッツ工科大学が開発した『スクラッチ』など、使いやすい学習ツールは数多くある。プログラミング教育には正答がなく、思考と実践を繰り返すことが大切。教育現場も試行錯誤しながら一緒に学び、指導方法を蓄積していく必要がある」と話している。

【プロフィル】安藤昇

 あんどう・のぼる 佐野日本大学中等教育・高等学校ICT教育推進室室長、プログラミングスクール『プロスタキッズ』最高顧問。動画を活用した効率的練習方法で、佐野日大高剣道部や放送部を全国大会に導く。教員向けプログラミング勉強会なども実施。日大理工学部物理学科卒業、理科教諭。1968年、栃木県生まれ。

 ■注目集まる教員・指導者向け講習

 教員や指導者向けのプログラミング教育研修講座が注目されている。

 ITサービス開発を手がけるORSO(オルソ、東京都千代田区)は、ドローン操縦をプログラムできる教材アプリ『DRONE STAR プログラミング』を活用するアカデミーを4月に開講。ドローン取り扱いについての基礎をはじめ、国語や社会といった教科とドローンを融合させた模擬授業などを行う。

 放送大学(千葉市)は新年度から、教員を対象としたオンライン講座『小学校プログラミング教育プラン』を開講。スクラッチプログラミング指導法のほか、ロボットやブロック教材、コンピューターを使わず思考を深めるアンプラグドプログラミング教育などについて幅広く学ぶことができるという。

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