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【ゆうゆうLife】認知症のスタッフいきいき 「注文をまちがえる料理店」

認知症の当事者(中央)と利用者が一緒にメニューをのぞき込んで注文する=東京都千代田区の厚生労働省
認知症の当事者(中央)と利用者が一緒にメニューをのぞき込んで注文する=東京都千代田区の厚生労働省
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■少しの寛容が暮らしやすさに

 頼んでいない料理が届いても「ま、いいか」と、おおらかに受け止めていただくことをお願いしています-。注文を取ったり、料理を運んだりする接客スタッフ全員が認知症の当事者というレストラン「注文をまちがえる料理店」が3月4、5の2日間、東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。

 「麻婆豆腐下さい」

 「注文は、これで間違っていないかね?」

 「大丈夫。合っています」

 接客に当たる6人のスタッフは、いずれも認知症。開店前は硬い表情だったが、客と注文票をのぞきこんで内容を確認したり、客自身に書いてもらったりするうちにリラックス。レストラン内は和やかな雰囲気と笑顔が絶えなかった。

 発起人の小国士朗さん(39)は自身が取材する側として、認知症の人が暮らすグループホームを訪問。振る舞われた料理が、事前の話と違ったが、「まあ、いいか」と受け入れた経験がある。それを機に、認知症の人が注文や配膳(はいぜん)を間違えてしまっても、世の中が寛容なら暮らしやすい町になると「注文をまちがえる料理店」の構想を抱いた。

 平成29年9月にクラウドファンディングで集めた資金で第1回のイベントを開催。今や、同様のイベントが日本や世界でも行われ、150カ国以上に情報が配信された。

 この日は、厚労省が、職員の認知症への理解を深めるため庁舎内の中国料理店でイベントを開催した。スタッフとして働いた認知症の当事者は56歳から90歳の男性1人、女性5人。終了後は当日分の給料を受け取り、働く喜びを満喫した。

 実施した一般社団法人「注文をまちがえる料理店」は、「まちがえることを受け入れ、まちがえることを一緒に楽しむ」の方針を掲げ、世の中に「ほんのちょっとの寛容」を広めるのがねらい。

 同法人の和田行男理事長は終了後、「不手際もあったかと思う。オリンピックも近づき、海外の人とも手を組んで、認知症でも意思や意欲があれば働ける環境を作っていきたい」とあいさつした。

 「注文をまちがえる料理店」の様子は、3月21~25日午前10時~午後9時、東京都千代田区外神田のアーツ千代田3331で開かれる「おいおい老い展」の会場でも上映される。

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