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相場英雄さん、本紙連載小説『KID』刊行 スピード感満点「読者に旅を」

 「何かを見に行くという感じではないですね。歩きながらエピソードを考えたりしている。僕が現地で面白いと思ったことは、きっと読者も楽しんでもらえるはずなので」

 カメラ雑誌に連載を持つほど、写真とカメラには造詣が深い。アクション映画のファンでもある。「カメラは小説のシーン作りに役立っています。引いて眺める、寄ってみる。カット割りをしているようなイメージがあります」

 相場作品といえば、食品偽装問題、派遣労働の闇、不適切会計など、折々の社会問題を取り入れたリアルな骨太さも妙味。本作でハードな通奏低音となるのは「監視社会」の怖さだ。主人公を追い回す超法規的な監視システムには、フィクションだと笑い飛ばせない不気味さがある。

 「エンターテインメントなので楽しんでもらうのが一番ですが、犯罪捜査はまず防犯カメラのチェックから-という時代。予防的監視もやっていいのか、プライバシーを失ってもいいのか、そういう興味も持ってもらえたらいいですね」

 本紙連載中から好評だったが、スピード感満点の快作は一気読み必至。ぜひ再読を。(篠原知存)

                   

【プロフィル】相場英雄

 あいば・ひでお 昭和42年、新潟県生まれ。通信社の経済部記者を経て作家デビュー。『震える牛』『血の轍(わだち)』『ガラパゴス』『不発弾』『トップリーグ』など著書多数。

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