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春だけのチョウが舞う…虫撮り人の「正月」

モンキチョウのオス=2日、野山北・六道山公園(佐伯元行さん撮影)
モンキチョウのオス=2日、野山北・六道山公園(佐伯元行さん撮影)
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 【虫撮り人・春の番外編】

 刻々と近付く春を虫たちの目線で体感してみたい-。というわけで、シリーズ「虫撮り人」春の番外編として3月初旬から2週にわたり、生き物の宝庫、都立野山北・六道山公園(東京都武蔵村山市・瑞穂町)に通って定点観察してみた。

 昆虫写真家、佐伯元行さん(60)の案内で最初に訪れたのは3月2日朝。

 風がまだ冷たいが、「エケ入」と呼ばれる谷は木々に囲まれた野原で、風が通り抜けず、ここだけ一足先に春の陽気だ。

 コートを脱いで足下に目をこらすと、虫たちが大忙しだった。オオイヌノフグリが水色の花を咲かせ始め、テングチョウやハナアブが吸蜜に追われていた。

 天狗(てんぐ)の鼻みたいに顔がとがったテングチョウは、成虫で越冬する数少ないチョウ。ほかの虫が少ない早春に花々を独占できる代償として厳しい冬に耐えてきたかのようだ。もう羽がボロボロに欠け鱗粉(りんぷん)もはげているのに立派に飛び回る姿には感心させられる。

 カタクリもスミレもまだ葉だけだが、日当たりのいい土手には羽化したてとみられるモンキチョウたちが舞っていた。若い雄はまだ雌を追わず、ホトケノザなどの花から花へと吸蜜に夢中のようだ。

 2度目に訪れたのは6日後の朝。長雨の後の晴天だが、寒気のため肌寒い。気温に敏感な佐伯さんが「今日は最高気温13度。先週より2度低い」と正確に言い当てた。

 チョウは気温や気候に忠実で、1度の違いで飛ぶ個体数が激変するという。エケ入の野原を昼まで歩き回ったが、先週あれほどいたテングチョウにも出会えなかった。

 反対に活気にあふれていたのは湿地や水辺だ。雨で水が増え、ニホンアカガエルの卵塊があちこちで揺れ、早い場所ではオタマジャクシが泳いでいた。

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