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【高見国生の認知症と歩む】(11)国境を越える「徘徊」

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 前回に続き、本紙記事からの引用です。2月18日付朝刊(大阪本社版)に、「認知症タイ女性 中国で保護 700キロ歩行か」とありました。昨年6月にタイ北部で行方不明になった女性(59)が、今年1月、700キロ離れた中国雲南省で保護されたというもの。700キロといえば京都から福岡県久留米市くらいまでの距離です。しかも「ミャンマーやラオスの国境を越えなければならず、どのように通過したのかも分かっていない」と書かれています。

 日本でも認知症の人の「徘徊(はいかい)」が話題になりますが、さすがに国境を越える問題は起こっていません。しかし、ずいぶん遠いところで発見されたり、お金も持たずに電車に乗って移動していたりということはよくあることです。

 愛知県大府(おおぶ)市で鉄道事故に遭遇した91歳の認知症男性の遺族に、JR東海が損害賠償を求めた民事訴訟で、平成28年3月、最高裁が家族の責任を認めない判決を出しました。裁判の中で、この男性は自宅近くのJR大府駅から電車に乗り、次の共和駅で下車してホームから線路に降りたと推認されました。

 この事故に関して遺族は、お金も持っていなかったのにどうして改札を通って電車に乗れたのかと不思議がっています。また、駅員はおかしいと感じなかったのか、どうして呼び止めてくれなかったのか、と悔しがっています(男性の長男・高井隆一さん著「認知症鉄道事故裁判」)。

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