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【アート 美】若冲や蕭白…江戸の絵師再発見 「奇想の系譜展」

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伊藤若冲「象と鯨図屏風」 紙本墨画 六曲一双 寛政9(1797)年 滋賀・MIHO MUSEUM(提供写真)
伊藤若冲「象と鯨図屏風」 紙本墨画 六曲一双 寛政9(1797)年 滋賀・MIHO MUSEUM(提供写真)

 不気味な人物や怖い形相の鬼、巨大な鯨(くじら)や骸骨…。近年、人気を呼んでいる江戸時代の絵師たちの代表作を集めた「奇想の系譜展」が、東京・上野公園の東京都美術館で開かれている。奇抜で大胆な絵画は驚くばかりだ。(渋沢和彦)

                  

 潮を噴き出している鯨と鼻を高々と上げてうずくまる象が左右に対峙(たいじ)する。黒い鯨と白い象。海と陸の生き物が対比的に描かれている。象の顔はなんともかわいらしい。花鳥画など緻密な描写で知られ、近年、高い評価を得ている絵師、伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716~1800年)の「象と鯨図屏風」だ。80歳を過ぎてからの作だが、枯れた気配はなく、むしろ内に大きな力を秘めているかのようだ。

 中国の仙人などを数多く描いた曽我蕭白(しょうはく)(1730~81年)も若冲に負けてはいない。とりわけ「雪山童子(せっせんどうじ)図」は、エキセントリック。釈迦が前世で修行中、鬼に身を投じるという説話が題材となっている。全身にシワが寄り、目をむいた鬼のグロテスクな表現。童子の衣装の赤い色彩と鬼の青い身体の色彩の対比が鮮やか。けばけばしい画面の中に遊びやユーモアが宿る。さらに「群仙(ぐんせん)図屏風」(12日から展示)は、ぎょろりとした目の仙人が現れ、不気味な雰囲気を漂わせる。

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 本展は美術史家、辻惟雄(のぶお)さん(86)の昭和45年に出版された著書『奇想の系譜』を元に企画された。本では若冲、蕭白のほか岩佐又兵衛(いわさ・またべえ)(1578~1650年)、狩野山雪(さんせつ)(1590~1651年)、長沢芦雪(ろせつ)(1754~99年)、歌川国芳(くによし)(1797~1861年)の美術史の脇役だった6人の画人たちを紹介し、「奇想」をキーワードに作品を再評価した。

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