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【話題の本】『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』 思索の先に見える「生」の輪郭

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『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』シェリー・ケーガン著、柴田裕之訳(文響社・1850円+税)
『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』シェリー・ケーガン著、柴田裕之訳(文響社・1850円+税)

 教卓に座って講義する教授の写真と、ずしりと重いタイトルを配した表紙が目をひく。米の名門、イェール大学でも指折りの人気を誇る講義をまとめた。刊行は昨年10月。「死」を真正面から論じる硬派な一冊ながら、すでに7刷16万部に達している。

 道徳哲学や規範倫理学の専門家である著者が、「死」をめぐるさまざまな疑問を考察していく。人間を身体と人格という両面から見た場合、どの時点で死は訪れるのか。そもそも死は本当に悪いことなのか。そして恐れるべきものなのか-。自殺についても紙幅を割く。感情論に走らず、豊富な具体例を交えてやさしく説く著者の語り口に自然とひきこまれる。

 この日本語版は原書から形而上学的な部分を省いて再編集した縮約版(割愛部分の邦訳は文響社のウェブサイトで順次無料公開)。読みやすくするために、小見出しを入れ、改行も増やした。「読者の平均年齢は45歳。親の死に向き合い、いろいろと考える時期なのかもしれない」と担当編集者。

 大切なのは〈自ら考えることだ〉と著者は記す。避けられない「死」を凝視し、思索を深める。その先に今までとは違う「生」の輪郭が見えてくる。(シェリー・ケーガン著 柴田裕之訳、文響社・1850円+税)

 海老沢類

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