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【健康カフェ】(147)果物 満腹感与え、腸内環境整える

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 糖尿病で通院する60代女性は、肥満もなく、血糖値のコントロールも比較的良好です。食事は糖質が多くならないように注意しているとのことですが、「本当は果物が好きだけど、果物は太るし、血糖値を悪くすると聞いたので食べないようにしている」と言います。

 果物には多くの果糖やブドウ糖が含まれていて甘いため、食べると太るというイメージがあります。しかし、今まで行われた研究では、果物を食べることが体重を増やすことはなく、むしろ肥満の予防や減量に役立つことが示されています。その理由として、果物には水分や繊維がたくさん含まれているため満腹感が得られやすく、結果的に全体の食べる量が抑えられることが挙げられています。さらに、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなど果物に含まれる成分が腸内環境を整える効果があることなども関係していると考えられています。

 血糖値に与える影響についても、あまり心配しなくても良さそうです。果糖を含む食品の摂取と血糖値に関してこれまで行われた研究結果をまとめたものが昨年11月、英国の医学雑誌に発表されています。

 それによると、通常の食事に果物を追加しても、空腹時血糖やインスリン分泌に特に大きな影響はありませんでした。また、食べているものの一部を果物に置き換えると、血糖値のコントロールが若干改善していました。

 ただし、果物を搾って作るジュースや果糖入り飲料を追加した食事では血糖値は上がっていました。果物をジュースにすると、含まれる繊維やビタミン、ミネラルの量が少なくなることが関係していると考えられ、ジュースや果糖入り飲料は丸ごとの果物と違うと考えた方がよさそうです。

 これまでの研究では、果物の摂取が多いと、心臓病や脳卒中、がんといった病気を減らすことも示されています。そのため、欧米の食事指針では、菓子パンやケーキ、アイスなどの代わりに果物を食べることが推奨されています。

 冒頭の女性にも、ごはんや麺類、パンなどを少し減らす代わりに果物を食べることを提案しました。果物を食べるようになっても体重や血糖コントロールに変化はなく、「食事の楽しみが広がった」と喜んでいました。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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