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統計不正「隠蔽」否定、「虚偽」と矮小化 追加報告書公表

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 厚生労働省の「毎月勤労統計」の不適切調査問題で、厚労省の特別監察委員会が27日に公表した追加報告書は、組織的にも個人的にも隠蔽(いんぺい)を図ったことを再び否定し、「虚偽の説明」と矮小(わいしょう)化した判断を下した。結論や大筋の事実関係は1月に出された報告書とほぼ同じ。法律論を駆使して、厚労省側をかばったとも受け取れる内容の乏しい報告書となっている。

 「事実を正直に言い出せず…」。平成28年10月、厚労省の統計の担当者が総務省に対し、虚偽の報告をした理由をこう打ち明けた。

 この事実を隠蔽と捉えるのが通常の感覚だと記者会見で問われた監察委のメンバー、荒井史男(ふみお)・元名古屋高裁長官は「隠すというのは積極的に出さない心理状態。故意が必要だが、本人にそういう意図がない。隠蔽と認定するにはかなり厳格な要件が必要で、時期や状況を見て総合的に判断した」と説明した。

 再調査してまで連日議論を重ねてきた監察委の使命の一つは、厚労省の組織的な体質を追及することだった。あえて用語の定義や言い回しまで追加報告書に記載。組織的隠蔽の用語は「多義的で確定的な定義は見当たらない」と記し、担当部署が「綿密な打ち合わせや周到な準備をした形跡がない」として、隠蔽ではなく「その場しのぎの事務処理」と断定した。

 荒井氏は「虚偽は隠蔽に勝るとも劣らない罪だ」と強調したものの、その動機まで踏み込むことはなく、消化不良の評価になったことは否めない。

(天野健作)

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