PR

ライフ ライフ

追悼・佐々木すみ江さん、「女の道」脇役に徹した70年

Messenger
佐々木すみ江さんは、確かな演技力を持つ名脇役として数多くの作品を支えた(昭和48年撮影)
佐々木すみ江さんは、確かな演技力を持つ名脇役として数多くの作品を支えた(昭和48年撮影)

 女優の佐々木すみ江さんは、テレビに映画、舞台と幅広く活躍した名脇役だった。戦後から平成の70年近くを女優として生き、無数の女性像を演じてみせた。

 昭和3年、東京都出身。大学を卒業後、26年に劇団民芸の研究生として「その妹」で初舞台を踏む。30年には「楡の木陰の欲望」で新劇演技賞を受賞するなど数々の舞台をこなすかたわら映画やテレビドラマにも出演。46年の民芸退団後はますますテレビへの露出が増える。中でも58年の「ふぞろいの林檎(りんご)たち」(TBS)では息子の嫁をいびる母親役を好演。ドラマの人気も相まってお茶の間に親しまれた。近年では、平成20年のNHK大河ドラマ「篤姫」で篤姫の養育係が印象深い。「女の道は一本道でございます」の名せりふで話題となった。

 一方で、民芸退団後も数多くの舞台に立ち、昭和59年の「にごりえ」などの蜷川幸雄演出の作品や、平成3年の井上ひさし作、木村光一演出「頭痛肩こり樋口一葉」で存在感を示した。

 晩年はおばあさん役として映画やテレビに出演。29年の映画「グッバイエレジー」(三村順一監督)では、大杉漣さん演じる主人公の母親役で作品を支えるなど、最後まで脇役に徹した役者人生だった。

 テレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」で共演した中井貴一は「突然の訃報に接し、声もありません」とコメントを発表。昨年8月に佐々木さんから便箋10枚にわたる手紙を受け取ったことを明かし、「佐々木さんが先輩から教えられたこと、自分の経験から、我々後輩に残したいことが、細かく書かれておりました。必ず、後輩にお気持ち伝えます。安らかにお休み下さい」とつづり、名女優の死を悼んだ。(藤井克郎)

 佐々木すみ江(ささき・すみえ)さんは17日、肺炎のため死去。90歳だった。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ