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進まない“命のリレー” 臓器移植“ガラパゴス化”

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 脳死での臓器移植が法の下で実施されてから28日で丸20年を迎える。競泳女子のエース、池江璃花子(いけえりかこ)選手(18)が白血病と診断され、治療の一つである骨髄移植に注目が集まる一方、臓器移植は遅々として広がらない。20年前に「命のリレー」に携わった医師らは、暗澹(あんたん)たる状況に対し憤りさえ示した。

 「もっと進むかと思っていたが…」。平成11年2月28日、日本で初めて「脳死を人の死」と判断する死亡診断書を作成した高知赤十字病院(高知市)の西山謹吾(きんご)副院長(60)は現状に顔をしかめる。

 脳死での臓器移植が可能になった臓器移植法が施行されたのは9年10月。1年以上たってもドナー(提供者)は現れず、「できれば1例目は避けたい」と医療機関は気をもんでいた。

 11年2月22日深夜、救急患者を担当していた西山医師の元に、くも膜下出血の40代の女性患者が運ばれてきた。家族が提出したのは、天使のイラストが入った黄色(当時)の「臓器提供意思表示カード」。28日未明に脳死と確認された。西山医師は「女性の気持ちに沿って行動するだけ」と落ち着いていたというが、報道陣が病院や自宅にまで押しかけ、予想外の騒動に巻き込まれる。「人殺し」と書かれた手紙も送られてきた。

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