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【三千家「初」釜記】(5)次代を担う茶の湯の粋

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 取材の都合で、今回は新聞各社ではなく、自衛隊幹部の方々と偶然同じ席となった。日頃、大部隊を指揮する大幹部たちが、小さな茶室で少し正座に苦しみながら、茶を楽しもうと「一所懸命」になっている姿に共感した。これも一座建立の茶の醍醐味なのだろう。

 客としては、主菓子のきんとん製「都の春」を食べるには楊枝(ようじ)が必須。紅と緑の染め分けが見事なおいしいお菓子だが、あんがこぼれやすいので、食べるには細心の注意が必要だ。

 私の初任地だった島根にゆかりが深いという予備知識も手伝ってか、三千家のなかでは、厳かなうちにも最もざっくばらんな空気を感じた初釜だった。

 床には、武者小路千家の流祖となった一翁宗守の筆として唯一残る一行書「茶道有無雪塵」が掛けられていた。そのまま読めば「茶道に雪や塵は有りや無しや」。正直言って、わかったようなわからないような…。茶の湯の底知れない奧深さを、最後に改めて思い知る言葉だった。(山口敦)

 =終わり

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