【地名研究室】東京中央区 世界の玄関口「八重洲」
彼の足跡をたどり、記念碑から飲食店が集まる「八重洲地下街」に入って歩くこと約5分。今度は、同地下街の外堀地下1番通りに「ヤン・ヨーステン記念像」がひっそりとたたずむ。像の隣には、江戸時代の東京駅周辺の地図が記されており、ヨーステンの屋敷があったとされる和田倉門の南には、既に「八代洲川岸」の表記があった。
現在は大都会と化した東京駅周辺。江戸時代の面影こそないものの、八重洲の地名が、一人のオランダ人がいたことを伝え続けている。約400年前に思いをはせながら、駅周辺を散策するのも、おもしろいかもしれない。
(久保まりな)