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拾った段ボール→オンリーワンの財布 すてきアップサイクル 廃品にひと工夫で新たな価値

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「Carton」(カルトン)の段ボールで作られた財布など。長財布(上)は段ボールの希少さに応じて1万~3万円ほど。「Carton」のWEBページ(https://shop.carton-f.com/)や国立新美術館(東京)のミュージアムショップでも手に入る
「Carton」(カルトン)の段ボールで作られた財布など。長財布(上)は段ボールの希少さに応じて1万~3万円ほど。「Carton」のWEBページ(https://shop.carton-f.com/)や国立新美術館(東京)のミュージアムショップでも手に入る

 廃品を素材に戻し再利用する「リサイクル」が定着して久しいが、最近はさらに進んだ「アップサイクル」が注目されている。不要なものにアイデアとデザインを加え、すてきで長く使えるものにする試みだ。アップサイクルは、大量生産・大量消費に慣れきった私たちに、ごみも見方を変えれば「たからもの」になると教えてくれる。(津川綾子)

 オレンジやイエローのポップな色使いや、幾何学柄にも見えそうな外国の文字をあしらった、財布やカードケース。軽くて少し厚みがあるのは、それらが段ボールでできているからだ。

 作者は島津冬樹さん(31)。段ボールピッカーを名乗り、世界中を旅して拾い集めた段ボールを、財布などに作りかえるプロジェクト「Carton」(カルトン)を展開。カルトンは箱や段ボールを意味するフランス語だ。

 島津さんが段ボール財布を作り始めたのは美術大学生だった平成21年。手持ちの財布が壊れ、間に合わせに作ったら1年も長持ちした。「欲しい」という人も出てきて、財布作りを本格化。27年にはアートディレクターとして勤めていた広告代理店も辞め、カルトンの活動に専念する。

 ◆働いた跡が“良品”

 みかん箱大の段ボールから長財布なら2つほど作れる。段ボールにもお国柄があり、古紙回収率が高くしなやかな日本の段ボールは内側の仕切りなどにし、色や柄が格好良く、再生材ではないバージンパルプが使われた、硬い欧米製の段ボールは、外側に使う。

 集めたいのは、新品よりも人の手を経て働いた跡のある段ボールだという。

 「あるとき拾った段ボールは、『HANDLE WITH CARE(取扱注意)』の表示の『CARE』が、手書きで『LOVE』と書き換えられていました。時代に取り残されたように、昔のデザインのままのものが好みです。人間味が感じられるものが、いい段ボール。財布もそれを生かして作ります」

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