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【いまエネルギー・環境を問う 竹内純子の一筆両断】温暖化に関する国際交渉はなぜ進まないのか

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屋根にソーラーパネルをつけた住宅=千葉県松戸市幸谷
屋根にソーラーパネルをつけた住宅=千葉県松戸市幸谷

 昨年12月、ポーランドで開催された国連の気候変動に関する会議に参加してきました。「パリ協定」という2020年以降の世界の温暖化対策に向けた枠組みの運用ルールを作ることが会議の目的でしたが、各国の意見がなかなかまとまらず、会期を延長してようやく、いくつかの文書を採択するに至りました。議題によってはまとまらず、先送りされたものもあります。私がこの会議に参加するのは8回目ですが、会期が延長されるのは毎年のことです。なぜこのように温暖化対策に向けた国際交渉はまとまらないのでしょうか。「地球の未来に向けて、今すぐ行動すべきだ」と誰もが口にするのに、なかなか妥協点を見いだせないのはなぜなのでしょうか。

 その理由は大小さまざまです。小さなものから言えば、この温暖化に関する国連の会議は全会一致制が採られており、1カ国でも強硬に反対すれば合意文書を採択することはできません。例えば英語の助詞の使い方ひとつで、法的義務なのか、ただの努力義務なのかも変わりますので、文書の細部にまで激しい交渉が行われ、190以上の国・地域が合意に達するのは至難の業です。

 国連が主導権をとって各国が合意に至るようリードすべき、という声を聞くこともありますが、国連は全ての加盟国を平等に扱う必要があり、交渉をリードするには限界があります。日本では、国連を日本政府よりも上の「世界政府」のようなイメージでとらえている方も多いのですが、すべての参加者が平等で横並びである点において、町内会組織のほうが近いでしょう。

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