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平成最後の歌会始に参加して 俳優・寺田農 平穏に導く祈りの力

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「歌会始の儀」に出席された天皇陛下、皇太子殿下=1月16日、皇居・宮殿「松の間」(代表撮影)
「歌会始の儀」に出席された天皇陛下、皇太子殿下=1月16日、皇居・宮殿「松の間」(代表撮影)

 真っ青な空、緑青の青銅に葺(ふ)かれた屋根に聳(そび)える瑞鳥の上に、あれはレンズ雲というのだろうか、層積雲がひとつぽっかりと浮かんでいる。「皇居・正殿」

 新年の朝のやわらかな光に輝く、静謐(せいひつ)な世界。

 平成31年1月16日、平成最後の「歌会始の儀」に旧知の友人で、歌会始の選者を務める歌人の永田和宏氏に誘われ、お招きをいただいた。昨年12月に宮内庁から「陪聴者」として正式な招待状が届いた。陪聴者という言葉も初めて知った。

 着慣れぬモーニングに身を固め、皇居坂下門から北車寄せに向かう。宮内庁職員の案内で、長い廊下に続く広く大きな控えの間へ。そこは薄紫の絨毯(じゅうたん)が敷き詰められ、四方の壁際にズラリと並んだ椅子が90人ほどの陪聴者を待っていた。

 定刻になると、安倍晋三総理を筆頭に次々と名前を呼ばれ、正殿「松の間」へと導かれる。私の席は総理の2列斜め後方である。正面の選者席の後方には一般の入選者、最年少16歳の女子高校生から最年長89歳まで10人がいずれも緊張のなかにも晴れがましい姿で座っている。女子高校生の制服姿が初々しい。まったくの無言のなか、厳粛な静寂さだけが空間を支配している。

 全員起立のなか、正面の右手の大きな扉が左右に開かれ、天皇、皇后両陛下を先頭に皇族の方々がご入場になる。こうして平成最後の「歌会始の儀」は始まった。

 今年は「光」のお題のもとに約2万2千首の応募があったと聞く。

 「披講」と呼ばれる歌の朗詠は入選者の年の若い順に行われ、「召人(めしうど)」の歌を経て、秋篠宮殿下、皇太子殿下の歌へと続く。

 お立ちになる皇太子殿下のお姿には、まぎれもなく次の天皇の位につかれる凜(りん)としたお覚悟がうかがえる。

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