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重文町家に解体・移築計画 京都市が業者に警告

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移築計画が持ち上がっている京都市指定有形文化財の川崎家住宅=京都市中京区
移築計画が持ち上がっている京都市指定有形文化財の川崎家住宅=京都市中京区

 京都市指定有形文化財の京町家「川崎家住宅」(中京区新町通三条下ル)が東京の不動産業者に土地ごと売却され、建物を解体・移築する計画が持ち上がっていることが1日分かった。付近は祇園祭で山鉾(やまほこ)が建ち並ぶ「山鉾町」として知られ、洛中の景観形成に重要な建物であることから、明倫自治連合会など地元関係者は移築を許可しないよう求める要望書を市に提出していた。市は同日、業者に対し文化財の保存・継承の責務を果たすことを強く求めるとともに、門川大作市長名で「(市文化財保護)条例に違反する行為が行われないよう強く警告する」という文書を発送した。

 市によると、平成30年3月、川崎家住宅の所有者がこの業者に替わる変更手続きが取られた。その後、業者から建物の移築について問い合わせがあり、市は移築場所をはじめ、解体や復元などの方法などについて市との協議と許可が必要との条件を説明していた。

 ところが1月29日、市に「解体したい」と口頭で伝えてきたという。このため、現状変更の許可を申請せずに文化財を解体する行為は市文化財保護条例違反にあたり、5万円以下の罰金および科料に処せられると説明したという。これまで文化財に指定された建物が解体された例はなく、市は解体が確認されれば府警に告発するとしている。

 地元関係者は、業者が建物に出入りして何らかの作業をしているのを目撃。宿泊施設の建設も懸念されることから1月中旬、明倫自治連合会や祇園祭後祭(あとまつり)の八幡山保存会など4者の連名で市に要望書を提出した。要望書では「建物の文化的価値はその立地や地域と一体となっている」「解体と移築はその場所から消滅し、町並みや景観を破壊する意味と同じ」としている。

 川崎家住宅は大正15(1926)年の建造。和風の中に洋風を巧みに取り入れた大型京町家で、現京都市庁舎を設計した建築家の武田五一も設計に携わった。戦後、市内で呉服商を営む川崎家が購入し、近年は和装のミュージアムなどとして活用していた。

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