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明珍兄弟が宝物製作へ 姫路・官兵衛神社

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8月完成予定の官兵衛神社に奉納する刀と十字架の構想を練る明珍宗裕さん(右)と敬三さん=姫路市伊伝居(荒木利宏撮影)
8月完成予定の官兵衛神社に奉納する刀と十字架の構想を練る明珍宗裕さん(右)と敬三さん=姫路市伊伝居(荒木利宏撮影)

 戦国武将、黒田官兵衛ゆかりの広峯神社(姫路市広嶺山)境内に建立される官兵衛神社(8月下旬完成予定)のご神宝となる日本刀と十字架の製作が2月から始まる。手がけるのは、姫路の伝統工芸品「明珍火箸(みょうちんひばし)」の製作で知られる「明珍家」の明珍宗裕さん(44)と敬三さん(43)兄弟だ。経験のないご神宝の製作を前に2人は「新しいチャレンジにやりがいを感じている。心を込めて製作したい」と話す。(荒木利宏)

 明珍家は平安時代以降、代々甲冑(かっちゅう)師として活躍。明治以降は火箸づくりに転じ、姫路の名産品として知られるようになった。火箸の需要が衰えた昭和40年代には火箸の製作技術を取り入れた風鈴を販売。触れ合う火箸が奏でる深い余韻を残す澄んだ音色は、国内外から高い評価を得てきた。

 2人は現在の明珍家52代当主、宗理(むねみち)さん(76)の息子。次男の宗裕さんは刀工を志し、同市夢前町に鍛刀場を構えて日本刀の製作を続け、日本刀の技術展覧会では最高賞の経済産業大臣賞を3度受賞した。三男の敬三さんは家業の火箸風鈴づくりに取り組む一方、チタン製の大鉢をコンサートの楽器用に貸し出すなど新たな試みにも意欲的に挑戦。それぞれの分野で実績を積み重ねる。

 平成29年秋、官兵衛神社の創建を計画した広峯神社側から軍師でありキリシタン大名でもあった官兵衛にちなみ、社殿に安置するご神宝として日本刀と十字架の製作を依頼された。

 宗裕さんは、社殿の平面図をもとに日本刀と十字架を配置するレイアウト案をスケッチで10数パターン描きながら、ご神体となる珪化木(けいかぼく)を含めた全体のバランスを頭の中で整理してきた。鎌倉時代に広峯神社に奉納された太刀を参考に、島根県産の玉鋼(たまはがね)を使った日本刀の製作を準備する。

 一方、敬三さんは現在力を入れているチタンを使い、十字架の製作を計画。現在は鉄でいくつか試作を繰り返している状況だが、次第に構想は固まりつつあるという。

 2人は2月3日、同神社でご神宝の製作開始を告げる打ち初め式に臨む。「自分の個性を前面に出すのではなく、官兵衛に寄せる人々の思いを受け止め、末永く残る刀をつくりたい」と宗裕さんは意気込む。

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