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「いちはやく」が子どもの未来を救う 社会で虐待を解決するポイントは

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虐待?一人で悩まずSOSを出そう

 「いつまでも泣きやまないわが子の頭を思い切り平手打ちしてしまった。私はこのまま、子どもを虐待する母親になってしまうのだろうか」

 こうした保護者からのSOSを受け止める場所のひとつが児童相談所だ。虐待に気づいた人からの相談だけでなく、子ども、保護者のSOSがいちはやくキャッチできるよう、児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」が運用されている。

 「189」は電話をかけた人の最寄りの児童相談所につながり、24時間、365日相談を受け付ける。相談員のひとりは「保護者自身も、もっと周囲の人や相談窓口にSOSを出していい」と悩む保護者が頼る砦として児童相談所への相談を呼びかける。

 しつけや教育だと誤った認識のまま子供に体罰をくわえたり、暴言を吐いたりすることはどんな親にも起こり得る。虐待は決して、一部の特殊な家庭に起きるできごとではない。体罰や暴言には「しつけ」としての効果があるように見えるが、恐怖により子どもをコントロールしているだけで、なぜ叱られたのか本人が理解できないこともある。「愛の鞭(ムチ)」のつもりが、いつの間にか「虐待」へエスカレートしてしまうこともある。

■愛の鞭ゼロ作戦
■愛の鞭ゼロ作戦

 厚生労働省の「子どもを健やかにはぐくむために~愛の鞭(ムチ)ゼロ作戦~」は、子どもと向き合う際に必要なポイントを紹介している。

 愛の鞭ゼロ作戦のURLはhttp://sukoyaka21.jp/ainomuchizero 

地域・社会で児童虐待を防ぐ

 児童虐待を防ぐには、社会の力も必要だ。

 困っている保護者や子どもに声をかけたり、相談に乗ったりすることも虐待を予防する上でとても重要である。

 いつも泣き叫ぶ声がするなど近隣が気づきやすい点だけでなく、表情が乏しい、洋服がいつも汚れているなど、子どもから「虐待のサイン」が出ていることもある。こうしたサインに気付いた時はためらわずに「189」を利用してほしい。

 虐待の現場を目撃していない場合など、虐待であるという確信が持てなく、「虐待かもしれない」という段階での連絡・相談も受け付けている。

 児童相談所は連絡を受けて、該当の家庭の調査を行う。その際、誰から相談や通告があったかを保護者に伝えることはない。

■「児童虐待」の4類型
■「児童虐待」の4類型
■虐待かもと気付くポイント
■虐待かもと気付くポイント

相談を受けた子どもや家庭への支援はどのようなものがある?

 児童相談所に限らず、もっとも家庭に身近な自治体である市町村も、子どもや子育て中の家庭を支える取組を強化している。具体的には、虐待の連絡・相談への対応だけでなく、子育ての不安や悩みに関する相談支援を行うとともに、市町村が実施するさまざまな子育て支援の活用等により、妊娠中から子育て中の家庭を継続的に支える「子ども家庭総合支援拠点」の設置も進めている。

 家庭での養育が一時的に難しくなった場合等に子どもを預かる「一時預かり保育」や「ファミリー・サポート・センター」、乳幼児と保護者が遊ぶことができ、同じような年頃の子どもを育てる保護者同士が交流できる子育てひろばや子育て支援センターなどの「地域子育て拠点」などのサービスもある。

 子どもや子育てをする家庭を、地域で支える取組は進んできている。些細なことでも、ためらうことなく相談してほしい。子どもを健やかに育てるために、手をさしのべる場所はある。

(提供 厚生労働省)

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