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【主張】私学助成金カット 公費の重さ忘れず再生を

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 教育の信頼にかかわる入試不正を重くみた表れである。医学部で女子や多浪生を不利に扱うなど不適切な入試を行っていた大学に対し、国からの私学助成金の不交付や減額が決まった。

 全額カットされる東京医科大をはじめ8大学にのぼり、かつてない規模となった。大学への処分として重大に受け止め、再生を急ぐべきだ。

 私学助成金は、学生数や教職員数など規模に応じて配分され、私大運営費の約1割を占める。交付業務を担う日本私立学校振興・共済事業団の審議会で検討され平成30年度の減額などが決まった。

 大学の管理運営などで適正を欠くときに減額できる規定があり、これに沿った厳しいペナルティーである。全額カットの場合、翌年度も支給されない。東京医科大に対する29年度の私学助成は約23億4千万円だったが、30、31年度と2年にわたってゼロになる。

 日本大はアメリカンフットボール部の危険なタックル問題と合わせ30年度に35%減額となる。順天堂大や昭和大など6大学は25%減となった。

 ほかに文部科学省の調査で不正を認めている国立の神戸大についても、国の運営費交付金の返還や減額が検討されている。

 「不適切な可能性が高い」と指摘された聖マリアンナ医科大については、同大のさらなる調査を待って決めるという。遅れれば、不信が増すだけである。

 入試シーズン、東京医科大などが志願者を減らしているのも、信頼回復がなお遠い表れだ。

 昨年末に公表された東京医科大の第三者委員会の調査では、入試にからむ寄付金集めや政治家からの依頼、入試問題漏洩(ろうえい)など新たな疑惑も指摘された。文科省が主導し、早急に解明すべきだ。

 入試不正を通して浮き彫りになったのは、チェックが利かない大学の統治(ガバナンス)能力の欠如である。大学側の会見では不正の認識について甘さが目立ち、社会常識と隔たる「象牙の塔」の悪弊が相変わらずみえる。

 大学は、責任の所在を明確にし、組織運営態勢を見直すことが不可欠である。

 私学助成などで優遇を受ける大学は経営が甘くなりがちだといわれて久しい。国民の税金で、ずさんな経営をされてはたまらない。問題組織に公金は使えない。

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