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進化する嚥下食 食べる楽しみ、彩りもおいしさも

嚥下障害を持つ人と家族が一緒に同じ食事を楽しめる人気企画「ホテルのやわらかコース料理」=昨年12月、神戸市中央区の神戸ポートピアホテル
嚥下障害を持つ人と家族が一緒に同じ食事を楽しめる人気企画「ホテルのやわらかコース料理」=昨年12月、神戸市中央区の神戸ポートピアホテル
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 認知症などの病気や高齢のため、ものを認識し、のみ込む力が衰えてしまった「摂食・嚥下(えんげ)障害」や、ものをかむ力が弱くなった人のための食事「嚥下食」の「見た目」や「味」が進化し、話題を集めている。クリスマスやお正月など“ハレの日”はもとより、日常の食卓も改革が進むことにより、障害を持つ人たちにも、食べる楽しみや味わう喜びが与えられる。(木村郁子)

 ◆コースメニュー

 兵庫医療大学(神戸市中央区)と提携、家族で楽しむクリスマスイベント「ホテルのやわらかコース料理」を平成20年から行っている神戸ポートピアホテル(同市中央区)。事故で脳挫傷を負い、障害が残った神戸市兵庫区の杉本稔さん(34)と訪れた母親の博美さん(51)は「ホテルでの食事が年に一度の楽しみです」と話す。

 前菜からメイン、デザートまで、舌でつぶせるほどやわらかく仕立てたムース食が、コースメニューで登場。繊維質に富んだ食べ物は本来、誤って気道に入る「誤嚥」を防ぐため敬遠されがちだが、イベントではコンニャクやゴボウの椀物や、炊き合わせもあえて取り入れられた。

 発案者の野崎園子・関西労災病院神経内科・リハビリテーション科部長によると、正しい姿勢で食事をし、何が口に入るかを分かって食べることにより、誤嚥防止につながるという。

 「ご家族の方と、楽しくおいしい時間を共有してもらいたい」(野崎部長)

 ◆味は本格的

 お正月を祝うおせち料理もある。介護医療食の製造開発販売を手がける日本ケアミール(兵庫県伊丹市)は、平成29年から「ムース食おせち」を販売。くりきんとんや紅白のかまぼこ、田作り、イカ、黒豆、鮭(さけ)の昆布(こんぶ)巻きなど彩りも華やかな18品が並ぶ。

 田作りやエビなどメニューによっては、いったんミキサーにかけてムース状にした後、職人が型を抜き、元の食べ物の形に成形していくものもある。

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