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芥川賞・直木賞 選考会の経緯と講評

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芥川賞に決まった上田岳弘さん、町屋良平さん、直木賞に決まった真藤順丈さん(右から)=16日、東京都千代田区の帝国ホテル(飯田英男撮影)
芥川賞に決まった上田岳弘さん、町屋良平さん、直木賞に決まった真藤順丈さん(右から)=16日、東京都千代田区の帝国ホテル(飯田英男撮影)

 16日に発表された第160回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)は、芥川賞が上田岳弘(たかひろ)さん(39)の「ニムロッド」(群像12月号)と町屋良平さん(35)の「1R(いちラウンド)1分34秒」(新潮11月号)の2作に、直木賞が真藤順丈(じゅんじょう)さん(41)の「宝島」(講談社)にそれぞれ決まった。同日夜に東京・築地の料亭「新喜楽」で行われた選考会の経緯と講評を紹介する。

                   

 ≪芥川賞

 □ニムロッド 上田岳弘(たかひろ)さん/1R(いちラウンド)1分34秒 町屋良平さん

 ■SFとリアル、対照的

 「SF的作品と伝統的リアリズム、ある意味対照的な2作だった」。例年並みの約2時間の選考を経て決まった芥川賞。会見した選考委員の奥泉光さん(62)はこう総括した。

 候補3回目の上田岳弘さん「ニムロッド」と同2回目の町屋良平さん「1R1分34秒」の2作は初回投票から過半数の支持を得て、初候補の高山羽根子さん(43)の「居た場所」(文芸冬号)を交えた決選投票でも優位は動かなかった。

 上田作品はビットコインに関わる主人公とその恋人、友人といった現代の日常から始めて、SF的な構想で文明や人類といった大きなテーマを導入する手腕が受賞の決め手に。選考では「大変な跳躍力」とたたえる声も出るなど、その完成度は高く評価された。

 一方の町屋作品は、ボクシングに打ち込む若者をリアルに描く青春小説。トレーニングや試合に臨む心理などをつぶさに書き込んでいく徹底性が称賛された。「たとえ描写が嘘でも、この作家ならだまされてもいいと思わせるだけの言葉の力があった」(奥泉委員)

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