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【甲信越ある記】長野・軽井沢ケラ池スケートリンク 天然氷 閉じ込められた葉が証し

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軽井沢で天然氷の上を滑れるスケートリンクは今や、ケラ池スケートリンクだけとなった。ならではの滑り心地を楽しみながら、池畔の景観を満喫できる長野県軽井沢町
軽井沢で天然氷の上を滑れるスケートリンクは今や、ケラ池スケートリンクだけとなった。ならではの滑り心地を楽しみながら、池畔の景観を満喫できる長野県軽井沢町

 お付き合いをしているのであろう彼女をそりのついた木製の椅子に座らせ、彼氏が氷上を滑りながら押している。2人の会話はたいそう弾んでいるようだ。年端もゆかない兄妹もいかにも楽しげだ。椅子の上の妹が後ろに立つ兄を見上げ、キャッキャッと声を上げている。

 隣接している軽井沢野鳥の森から流れ出る沢の水がたまったケラ池には、寒さなどどこ吹く風といったにぎわいがある。

 ここでは、氷点下の気温が続くこの時期になると、自然の寒さだけで凍った天然の氷ができて、スケートを満喫できる。池畔には、葉を落として丸裸になったクリやトチノキ、カエデなどが見て取れ、夏季にはさぞ深緑で囲まれていたのだと知れる。見はるかす浅間山の頂は、しっかりと雪化粧をしていて、どこか荘厳な雰囲気が漂う。

 ヒョウタン形のスケートリンクは約1080平方メートルあって、ビジターセンター前のエリアを除く約740平方メートルは天然氷だ。天然氷でスケートができる軽井沢で唯一の施設なのである。

 天然氷と人工のそれとでは、滑り心地がそれほど違うのだろうか。軽井沢星野エリアの山崎誠広報担当が言うには、「エッジと氷上が接するときの滑らかさ。スーッと滑れる」ことが、ならではの魅力だという。

 そうはいっても競技をするわけではあるまい。となればやはり、豊かな自然に触れ合いながら、滑れることではあるまいか。池畔の景観は言うまでもなく、氷の中には、木々から舞い落ちて閉じ込められた枯れ葉を確認できる。

 氷の層ごとにそれがあるので、2次的であり3次的でもある空間が、自然の力でできあがっているのだ。

 製氷を担当している井上基さんによれば、オープン時には、この自然美を氷上のどこからでも見られたといい、「その透明感たるや、まるで空中散歩しているよう」。めったにお目にかかれない現象なので、スマートフォンで撮影する利用者の姿もしばしばあるとか。

 リンク内では、方向などを気にせず、自由に滑っていいそうだ。なるほど、そり付きの椅子などは、ほかのリンクでは持ち込めまい。馬蹄(ばてい)形のベンチが備わっていて、イカルなどの野鳥が描かれたホットカフェラテをビジターセンターでテークアウトすれば、持ち込んで構わない。

 スケート靴のエッジの跡を天然氷の氷上に刻みに行こう。(松本浩史、写真も)

 ■ケラ池スケートリンク 長野県軽井沢町星野。電話は0267・45・7777。営業は3月10日まで(天然氷エリアは2月10日ころまで)。軽井沢駅より車で約15分、しなの鉄道中軽井沢駅より同約5分。上信越自動車道碓氷軽井沢インターチェンジ(IC)より約25分。料金は、スケート靴のレンタル料と滑走料を合わせ、中学生以上1800円、小学生以下1300円。滑走時は手袋とニット帽を着用。

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