PR

ライフ ライフ

三十一文字に息づく「象徴」 被災地、先の大戦に思い寄せられ

Messenger
天皇、皇后両陛下、皇族方が出席されて行われた「歌会始の儀」=16日午前、宮殿・松の間(代表撮影)
天皇、皇后両陛下、皇族方が出席されて行われた「歌会始の儀」=16日午前、宮殿・松の間(代表撮影)

 古代から続く皇室の伝統として、和歌を大切に受け継がれてきた天皇、皇后両陛下。平成の「歌会始の儀」で披露された御製(ぎょせい)、御歌(みうた)には、旅先での情景に加え、被災地や先の大戦に触れた作品も少なくない。限られた「三十一文字(みそひともじ)」の調べの中に、象徴としてのご姿勢が息づく。

 外国の旅より帰る日の本の空赤くして富士の峯立つ

 平成5年のお題は「空」。天皇陛下は4年秋、天皇として初の訪中を果たされた。中国からの帰路、飛行機からご覧になった美しい富士山の夕映えを表現された歌だった。

 津波来(こ)し時の岸辺は如何なりしと見下ろす海は青く静まる

 東日本大震災について詠まれたのは「岸」というお題だった24年。23年5月に岩手県をお見舞いした際、釜石から宮古まで移動するヘリから見た海の印象を詠まれた。

 「人」というお題だった28年には、先の大戦への思いを歌に託された。

 戦ひにあまたの人の失せしとふ島緑にて海に横たふ

 27年4月に訪問したパラオ共和国で、先の大戦の激戦地、ペリリュー島の慰霊碑に供花したのに続き、遠方に望むもう一つの激戦地、アンガウル島に向かって拝礼したときのお気持ちを込められたという。

 皇后さまは象徴の務めを果たされる陛下に常に寄り添い、支えてこられた。

 語るなく重きを負(お)ひし君が肩に早春の日差し静かにそそぐ

 昨年の歌会始で披露された皇后さまの御歌。早春のある日、象徴のあるべき姿を求めてきた陛下の歩みを思いつつ、穏やかな日差しの中におられる陛下を見上げた際のことを詠まれている。 

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ