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【がん電話相談から】子宮体がん 術後抗がん剤治療受けるべきか

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 Q 57歳の女性です。子宮体がんと診断され、4カ月前、子宮と両側卵巣卵管切除、リンパ節廓清を行いました。病理診断で、進行期はII期に近いI期、顔つきが悪いがんだといわれました。術後抗がん剤治療で「シスプラチン+ドキソルビシン」を全6サイクルの予定で、3サイクル終わったところです。下肢のむくみや尿量減少などの副作用があり、続けるのが不安です。化学療法は必要でしょうか。

 A 子宮体がんでは、進行期とともにがんの顔つきの悪さが再発リスクに影響します。75%を占める高分化型、中分化型の子宮内膜がんは、I、II期であれば95%前後の5年生存率が期待できるため、顔つきの良いがんといわれます。一方、低分化型の子宮内膜がんや特殊型(漿液(しょうえき)性腺がん、明細胞がん、がん肉腫など)はI、II期でも70%未満で、顔つきが悪いがんといわれます。腹膜播種(はしゅ)や血行性転移が多く抗がん剤の感受性が悪いためです。

 世界的には、手術後の再発リスクが高い場合には放射線療法が選択され、日本だけが例外的に化学療法を選択しています。10年以上前に日本で行われた臨床試験で、術後化学療法が術後照射と同等以上であった結果のためです。日本の徹底した手術後に放射線治療を併用すると、下肢のリンパ浮腫や腸閉塞(へいそく)などの重大な副作用が多いこともあり、現在日本では99%以上の施設で術後化学療法が行われています。

 ただし、リンパ節転移のあるIII期では、術後化学療法の有用性を示すデータがありますが、I、II期については術後照射する欧米との5年生存率の差は10%程度です。手術の徹底度は日本が優れているので、術後化学療法の有用性については、はっきりしない可能性があります。相談者はII期に近く、顔つきが悪いので、少しでも予後を改善するため、術後化学療法を6サイクル受けるべきではないかと思います。

                   

 回答には、がん研有明病院の瀧澤憲・前婦人科部長が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。

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