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【コリア実況中継!】岐路に立つ韓国犬食文化 「歴史の裏道に消える」

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北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から贈られた豊山犬やその子犬と写真に納まる韓国の文在寅大統領夫妻。犬肉の食文化衰退の背景には、ペット人気の高まりも指摘される=11月25日、ソウル(大統領府提供・共同)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から贈られた豊山犬やその子犬と写真に納まる韓国の文在寅大統領夫妻。犬肉の食文化衰退の背景には、ペット人気の高まりも指摘される=11月25日、ソウル(大統領府提供・共同)

 「犬食」は食文化か、それとも動物虐待か-。ソウル近郊で稼働していた韓国最大の犬の食肉処理施設が11月、閉鎖された。滋養強壮の食材として同国で長年愛されてきた犬肉だが、近年は五輪など国際イベント開催を通じて海外から批判を浴び、国内でも人気が下火に。食肉処理を違法とする司法判断も登場するなど、岐路を迎えている。(外信部 時吉達也)

 ■「残虐」…保護団体、劣悪環境訴え

 「太平洞の犬肉処理場は、歴史の裏道に消えていく」

 11月下旬。ソウル近郊にある城南市太平洞の犬肉処理施設が行政による強制執行で撤去されたのを受け、動物保護団体の一つは声明で、高らかに“勝利”を宣言した。

 同施設は食用の犬の販売市場として有名な「牡丹(モラン)市場」の近所にあり、これまで年間8万匹以上の犬を食肉処理。牡丹市場をはじめ全国各地に犬肉を供給していた。

 「感電死など残酷な方法で殺害されている」「インフルエンザ感染の犬も食肉処理されている」。動物保護団体側は、劣悪な衛生環境などに照準を当てて批判を強め、施設閉鎖を求めるよう世論を喚起してきた。悪臭などを理由に付近住民からも撤去を求める声が大きかったことから、城南市は2014年、施設一帯を公園に作り替える計画を決定。一部業者は不法占拠を続けていたが、根負けした形となった。

 ■日韓W杯から国際批判拡大

 犬肉はこれまで、日本の「土用の丑の日」にあたる「伏日」の定番「補身湯(ボシンタン)」の具材などとして、韓国で人気の滋養食だった。今年6月の世論調査によると、犬肉を食べた経験のある韓国人は59・5%。一昔前は「社内の飲み会が犬肉専門店で開かれることもしょっちゅうあった」(男性会社員)というほど一般的だったという。

 しかし、2002年のサッカー日韓W杯を契機に犬肉食の存在が広く知られるようになると、海外から批判が拡大。今年の平昌五輪開催にあたっても、欧米メディアが相次いでこの問題を取り上げた。

 動物保護団体の圧力や需要の低迷に伴い、犬肉市場は縮小の一途をたどっている。韓国紙ハンギョレによると、「牡丹市場」内では日韓W杯前の01年、54の犬肉処理業者が営業していたが、2016年末には22まで減少。残った業者も、自治体との交渉を通じてほとんどが食肉処理から業種を転換し、現在では1業者のみが営業を続けている。

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