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【編集者のおすすめ】『夜汐(よしお)』東山彰良著 時代超えて響く命がけの愛

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 平成が終わる。政治、国際情勢、テクノロジー、元年から現在にかけてさまざまな変化があった。だが、日本史上最も変化があった時期といえば、やはり幕末だろう。

 『夜汐』の舞台は幕末の文久3年。選考委員満場一致の直木賞受賞(北方謙三委員いわく「20年に一度の傑作」)で話題となった『流』の著者初の時代ものである。主人公のやくざ者・蓮八は幼なじみの八穂を吉原から落籍するため敵対勢力から大金をせしめるが、代償に凄腕(すごうで)の殺し屋・夜汐を差し向けられてしまう。

 身を隠すために京で新選組の一員となる蓮八だが、小仏峠で第二の人生を歩む八穂の「帰ってきてほしい」という思いを知り新選組から脱走、八穂のもとを目指す。飢えと疲労、新選組から追われる恐怖と戦いながら山中を行く蓮八を支えるのは、共に不幸な生い立ちながらも不器用に支え合ってきた八穂への獰猛(どうもう)なほどの愛。そしてなぜか、命を狙っているはずの夜汐は気まぐれに蓮八を導き、人々を翻弄する。まるで、人知の及ばぬ運命のように。

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