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【本郷和人の日本史ナナメ読み】歴史の中の「いちゃもん」 家康の手口で読み解く韓国対日攻勢

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 (2)ならいいのですが、(3)の可能性があります。慰安婦の問題で私たちが期待するほど「韓国はデタラメだ」という世界的な批判が起きないのは、たぶん「#MeToo」運動にも見られる「女性差別を是正しよう。女性の人権を守ろう」というトレンドが影響しているからでしょう。それと同じで徴用工問題でも、「弱い人を守ろう」という主張に乗っかると、面倒なことになります。世界の人々はまずもって「東アジアの正義」に興味を持たないし、「法の約束」も理解しない。それより、「弱者を守れ」という口当たりの良い訴えに飛びつく。

 ネットが大きな力をもつ現代、世界の世論をどう味方につけるか。と言っても、正しいことを正しいと認めてもらうだけなのですが、これを品良く、でも堂々と実行するのは難しい。日本政府のがんばりを期待したいところです。(次週に続く)

 ■方広寺鐘銘事件の仕掛け人、林羅山

 京都で浪人の子として生まれる。建仁寺で仏教を、独学で儒学(朱子学)を学ぶ。藤原惺窩(せいか)の門に入り、師の推薦で徳川家康に仕える。23歳でブレーンの一人となり、儒学の官学化、幕府のプロトコルの整備に尽くした。方広寺の鐘銘の「国家安康、君臣豊楽」を「クロ」と断じた。明暦の大火で蔵書が焼け、それにショックを受けて急死したと伝わる。

【プロフィル】本郷和人

 ほんごう・かずと 東大史料編纂所教授。昭和35年、東京都生まれ。東大文学部卒。博士(文学)。専門は日本中世史。

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