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【本郷和人の日本史ナナメ読み】歴史の中の「いちゃもん」 家康の手口で読み解く韓国対日攻勢

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 この流れにおいて、周囲はどう感じたか。諸大名はみな、ああ徳川殿がムチャクチャやってる、と看破していたと思いますよ。前田や上杉に謀反のたくらみがあるなんて、誰も信じてない。だけど、ここは家康に乗らないといけない。じゃないと、オレの家の未来はない。そう判断したから、会津へと号令がかかると、福島も黒田長政も細川忠興もいち早く家康のもとにすっ飛んでいった。どうしようかなーともたもたしている連中は捨て置いて、「親分が白と言えば、カラスも白」という、従順でかわいい諸大名を率いて家康は会津に向かいました。だから「もたもた組」が西軍となり、「会津組」が脱落者なく東軍を形成したのは当然だったのです。

 それから、家康のムチャクチャといえば、大坂の陣の発端となった方広寺の鐘銘事件。最近、この事件の正当性(方広寺鐘銘は十分に大乱の口火になり得る)を主張する研究があるそうですが、マジですかね。「国家安康」が家康に対する呪詛(じゅそ)なわけ、ないじゃありませんか。そんなこと、いくら戦場を往来していた“脳筋”の大名だって理解できます。こんなものは要するに「いいがかり、いちゃもん」。「徳川はいよいよ豊臣を潰す戦を仕掛けますが、みなさんどうします? 豊臣の味方になるなら、いっしょに滅ぼしますよ」という踏み絵にすぎません。

 この故事を参考にすると、分かります。権力者は時に明らかなムチャクチャをやるのです。権力者の力が強大であれば、だれもそれに逆らえない。ムチャクチャだと知って、それでももみ手して従うのです。

 そうすると、問題は今回の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の真意はどこにあるか、ということですね。敵をやみくもに大きく見るのはばかげています。といって、過小評価しては思わぬダメージを蒙(こうむ)ることになる。そこで(1)司法が独自の判断で判決を出した。これは、まあない。(2)韓国政府は民意に沿うため、支持率を稼ぐために日本たたきに余念がない。あるいは(3)韓国政府は世界の趨勢(すうせい)を分析して日本への対応を工夫し、攻勢に出ている。

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