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iPSで慢性脊髄損傷治療 慶応大、マウスで成功

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 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った人の細胞を慢性期の脊髄損傷マウスに移植し、治療する実験に成功したと慶応大の研究チームが発表した。困難だった慢性脊髄損傷の患者の治療に道を開く可能性があり、将来の臨床応用を目指す。29日付の学術誌に論文が掲載された。

 脳と体をつなぐ神経が傷付き、手足がまひする脊髄損傷は、損傷から間もない患者は細胞移植などで回復する可能性があるが、半年以上過ぎた慢性期の患者には効果がないとされていた。

 研究チームは健常者の細胞からiPS細胞を作り、神経のもとになる細胞を作製。神経細胞への分化や伸長を促進する薬剤で処理した後、人の慢性期に当たる損傷後約40日のマウスの患部に移植した。

 神経細胞は薬剤で処理しない従来の手法と比べ2~3倍の長さに伸長。損傷部の神経がつながり脳からの信号伝達が再開し、後脚が動かなかったマウスが約2カ月後、自分で体を支えて動けるまでに運動機能が回復した。

 チームの岡野栄之(ひでゆき)教授は損傷から間もない患者を対象に、iPS細胞を使った移植治療を来年にも開始する計画を進めており、「実験成功で慢性患者への治療法を切り開くことができた」と話している。

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