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【聞きたい。】「日本は民主主義国家をつくりながら文化守った成功例」 ジョアンナ・シェルトンさん 『わたしの家族の明治日本』

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「わたしの家族の明治日本」(文芸春秋・2000円+税)を執筆したジョアンナ・シェルトンさん=東京都千代田区の文芸春秋(牛田久美撮影)
「わたしの家族の明治日本」(文芸春秋・2000円+税)を執筆したジョアンナ・シェルトンさん=東京都千代田区の文芸春秋(牛田久美撮影)

 ■曽祖父が愛した文化と人々

 米財務省の一員として、1980年に公務出張で初来日。その直前、叔母から1冊の日記を手渡された。「私のひいおじいちゃん」が、明治期の日本で米国人宣教師として過ごした日々が克明につづられていた。

 「娘2人が日本に埋葬されていることも知った」

 当時29歳。日米貿易摩擦のさなかだった。曽祖父の存在を気にかけながら帰国。財務省で女性初の日本経済専門家として、財務長官や時の政権に対日政策を助言してきた。経済協力開発機構(OECD)で最年少、女性初の事務次長の大役を終え、2006年から日米双方の資料を調べ本書の刊行にこぎつけた。

 「日記を土台に、できるだけ日常生活を描こうと努めた。料理する様子やどんな疫病が流行したのか」。人力車が走る町で暮らす、曽祖父のトムや妻と子供たち、明治の人々の様子が活写され、会話や笑い声まで聞こえてきそうだ。

 「宣教師たちもまたチフスなどの疫病にさらされ、家族を失った」

 印象的だったのは自由民権運動家、板垣退助との強い絆だ。郷里の高知へ呼ばれ、支援を受けた。板垣の支持者たちも教会を訪れ、西洋の考え方に触れた。「日本は民主主義国家をつくりながら、固有の文化を守った成功例。曽祖父は日本の文化を深く愛していた」

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