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【話の肖像画】日本小児科学会会長・高橋孝雄(61)(4)

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 ■50代でマラソンの才能が開花

 〈50代から長距離走を始めた。まもなくフルマラソンに挑戦し、3時間20分台をマーク。58歳のときには3時間7分の最高タイムをたたき出し、今や“日本一足の速い小児科教授”を自任。こうして自分でも気づかない才能や特性が突然、年齢を経て花開くことがあるという〉

 僕は運動音痴で、特に球技が苦手でした。長距離走は無理やり誘われて始めたのですが、やってみたら僕の体はスピードより持久力に向いていることが分かった。最初は10キロ、次にハーフマラソン、2年後にはフルマラソンを走っていましたね。「これは、もともと自分に備わっていたことだ」と遅まきながら気付いたわけです。

 今も年に2、3回フルマラソンに出場しますよ。毎朝4時過ぎには起きて、朝ご飯前に走る。週に3度ほどは自宅から職場(慶応病院)近くの東宮御所を何周もして計25キロくらい走ってきます。好きなことを見つけるのに決して遅いということはありません。

 たとえば、おじいちゃんの育児です。現役時代は、仕事に忙しくて子育てもできなかったけど、孫の面倒をみたらかわいくて仕方がない。男性が持っている子育ての感性に火がつく、スイッチが入ったということになるのでしょうね。

 〈子供の場合もいつ見えない才能にスイッチが入り、花開くかもしれない。「遅すぎる」と心配する必要はないという〉

 持って生まれた才能はいつか必ず花開きます。才能のシグナルをキャッチして引き出してあげるには、「子供の今」に健全な関心を持つこと。満たされているのかどうか、声をかけ、肯定し、ほめてあげる。失敗しても成功しても「どちらも糧になるんだよ」って言ってあげることなんです。

 一番いけないのは子供への無関心、育児放棄(ネグレクト)ですね。母性が完全に欠失してしまっているような状況では、母親の育った環境、つまりおばあちゃんの育児に原因があったということも多い。母親自身が、うまく育てられていないのです。

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