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「宿坊」に修学旅行いかが…伊勢原市が新戦略 神奈川

大山の参詣客向けの宿泊施設「宿坊」。新たな観光客獲得に向けて修学旅行生の受け入れを始めている=神奈川県伊勢原市
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 寺社の参拝客や僧侶のための宿泊施設「宿坊」を活用して、修学旅行の児童・生徒を受け入れる新たな取り組みを神奈川県伊勢原市が始めている。古くから霊山として信仰を集める大山(おおやま)を抱え、市内には45軒の宿坊が点在しているが、近年は宿泊客数が低迷し、減少傾向にある。市では児童・生徒を新たな観光客の客層として受け入れることで、地域活性化につなげたい考えだ。

 市観光協会によると、江戸時代に民衆の間で大山に参拝する「大山詣り」が流行。当時は仲間同士で団体をつくり、「大山講」として参拝する際に、宿坊に宿泊するケースが多く、江戸元禄期には約170軒の宿坊が立ち並び、明治末期にも約80軒が存在した。

日本遺産にも認定

 しかし、大山講の解体や個人旅行客の増加に伴い、宿泊客は減少の一途をたどり、現在は約半分にまでその数を減らしており、経営者も高齢化が急速に進んでいる。

 大山は平成25年に県が、横浜、鎌倉、箱根に次ぐ、「新たな観光の核」として認定。伊勢原市は「大山講」のにぎわい再現を目指して、観光による地域活性化に取り組んでいた。さらに28年には文化庁が「大山詣り」を日本遺産として認定し、修験文化や山岳信仰なども注目された。

 これらを契機に市は宿坊を「貴重な地域資源」と位置づけ、活性化策を模索。修学旅行生の受け入れに向けて、すでに旅行会社や学校への売り込みを開始しており、初のケースとして、今年5月には東京都八王子市の中学生約40人が修学旅行の宿泊先として滞在した。今後は年間5千人の受け入れを目指しており、現在、13の宿坊が受け入れを表明している。

個人旅行は不向き?

 宿坊に泊まりながら、精進料理づくりや伝統芸能である「大山能」、写経体験を行うほか、白い衣装に身を包み、木太刀を背負って大山阿夫利神社を参拝する「大山詣り体験」など、「大山ならでは」の修学旅行を打ち出す方針だ。

 一方、宿坊ならではの課題も存在している。大部屋が中心のため、「個人旅行には不向き」と受け止められ、団体客が中心となっているからだ。

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