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iPSで脊髄損傷治療 慶応大が大筋了承、来年にも移植

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 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経のもとになる細胞を作り、脊髄損傷の患者に移植する岡野栄之(ひでゆき)慶応大教授らの臨床研究について同大の審査委員会は13日、実施を大筋で認めた。研究チームは正式な了承を経て、近く厚生労働省に承認を申請する。認められれば来年にも移植を行うとみられ、iPS細胞を使った世界初の脊髄損傷の臨床研究となる見通しだ。

 脊髄損傷は交通事故やスポーツの事故で脊髄を損傷し、脳と体をつなぐ神経が傷付き手足のまひなどが起きる。国内患者は年間約5千人で、重度の場合は車椅子生活を強いられる。有効な治療法はなく、新たな治療法の開発に大きな期待が寄せられている。

 計画では、移植を行うのは運動機能や感覚を失った重度の成人患者。脊髄を損傷してから2~4週間以内の患者が対象で、治療の安全性と有効性を確認する。

 京都大が備蓄している拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から作ったiPS細胞を使って、慶大が神経細胞のもとになる細胞を作製。患部に移植して新たな神経細胞を形成し、神経信号の途絶を修復して運動機能や感覚を回復させる。

 チームは重度の脊髄損傷を起こしたサルで実験した結果、後脚で立ち上がり、握力を回復させることに成功。iPS細胞を使った移植はがん化が懸念されるが、マウスの実験でがん化しないことも確認した。昨年2月、学内の審査委員会に実施計画を申請していた。

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