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「日本の宇宙開発が壁を越えた」 試料カプセル回収でJAXA会見

試料回収カプセルの模型を使って会見するJAXAの植松洋彦センター長(右)と内山崇フライトディレクタ=平成30年11月11日、茨城県つくば市の筑波宇宙センター(草下健夫撮影)
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 国際宇宙ステーション(ISS)の実験で作成した試料を収納した小型カプセルが11日、初の回収に成功し、開発拠点がある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センター(茨城県)は高揚した雰囲気に包まれた。担当者の会見中に「成功」の一報が届くと会場は喜びに沸いた。

 同センターでは午前10時半から、物資補給機「こうのとり」を統括する植松洋彦センター長らが会見し、経過について報告を開始。その途中で「10時37分に回収成功を確認した」との報告が飛び込むと、カプセルを運んだ7号機の責任者を務めた内山崇フライトディレクタが「やった」と声を上げ、笑顔を見せた。

 内山氏は届いたばかりの回収の様子を写した写真を見つめながら「作業は初物尽くしで、一つ一つにガッツポーズをしてきた。引き揚げられた姿を見て、とにかくほっとした。今後は、いろいろなデータが明らかになるわくわくが続く」と興奮気味に話した。

 写真で確認できる範囲では、カプセルの状態は正常とみられるという。

 植松氏は「開発中の試験では落下傘が開かない失敗を繰り返した。落下傘さえ開けば、大きな山を越えると思ったが、帰ってくるまで安心できなかった」と振り返った。

 カプセルは重力に任せて落下するのではなく、エンジンを噴射し減速することで実験試料を衝撃から守って落下する。この仕組みが機能したことは、着水した場所から明らかだという。

 この技術は日本が有人宇宙船を開発する場合、帰還時の衝撃から飛行士を守るための基礎技術につながる。植松氏は「帰還技術のイロハのイで、この成功は大きなブレークスルーだ。日本の宇宙開発が壁を越えた」と強調した。

 カプセルが着水した場所は南鳥島の南南東約660キロの太平洋上。午前8時40分ごろに航空機でカプセルを発見し、南鳥島から出航した船が同10時25分に船上に回収した。

>宇宙実験の試料カプセル回収成功 日本初の独自帰還

 カプセルは将来、改良し、こうのとりに搭載せずISSから直接放出する可能性もあるという。

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