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【食育専門家・浜田峰子の魚で元気な未来!】(21)旅に出ておいしい経験を

富士川の河川敷で天日干しされるサクラエビと、富士山
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 静岡県の駿河湾では、いよいよ12日からサクラエビの秋漁が解禁になります。旬は年2回で、漁は3月下旬~6月上旬までの春漁と、10月下旬~12月下旬の秋漁があります。繁殖期にあたる6月から9月末までは資源保護のため禁漁、冬はエビが深海にいて獲(と)れないため休漁です。

 年間、140日ほどしか漁ができない貴重なエビです。駿河湾は水深が深く富士山麓の雪解け水が流れ込みプランクトンが豊富です。さっぱりとした味わいの春のサクラエビに対して、水温が低くなる秋は脂が乗っています。サクラエビは、サクラエビ科に属する小さなエビで、体は透明で甲殻に赤い色素を持っており、桜色に見えることから名づけられました。体長はわずか4~5センチですが、体の表面に約160個もの発光体を持ち、光りながら群れをなして泳ぐ様子があまりに美しいことから漁業者の間では「海の宝石」とも呼ばれています。

 発光の仕組みはいまだに解明されておらず、神秘的です。水揚げされたサクラエビは、富士川の河川敷で天日干しされるのですが、辺り一面ピンク色のじゅうたんを敷き詰めたようにサクラエビ色に染まった河川敷と、そこから見える富士山のコントラストが美しく、絶景ポイントになっています。

 最近は急速冷凍の技術が進歩したおかげで鮮度を保ったまま輸送され、首都圏でも新鮮なサクラエビを食べられますが、私は旬の時期に現地へ足を運んで獲れたてを富士山を見ながらいただいたことがあります。それはそれは美味(おい)しく豊かな経験でした。

 私は常々食べ物には大切な物語があると考えています。その食べ物を作り出した人の顔や土地、そこにある風景や気候風土、こだわりの思いなどです。食欲の秋、皆さんも美味しいもののルーツを知り、旅に出掛けて、地産地消の豊かな食を楽しんでください。(食育専門家)

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