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三億円事件の現場巡るタクシーツアー 若者人気で再開

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 停車したタクシーの目の前には、年季が入った歩道橋が見える。府中市によると、設置されたのは偶然にも事件が起きた43年という。現金輸送車はこの後、府中市と隣接する東京都国分寺市の林に乗り捨てられているのが見つかった。

当時のままの団地

 現金はここで別の車に積み替えられたとみられ、空のジュラルミンケースを積んだトヨタカローラが東京都小金井市にある団地の駐車場で見つかるのは、事件発生から4カ月後のことだった。現金輸送車が発見された一帯は、国の史跡に指定されており、開発されることなく、当時の姿をほぼそのままに残していた。

 付近にはまだ未舗装の道もある。追っ手から逃れようとスピードを出していたはずの犯人の車はどれだけ揺れたことだろう。団地では新たな棟がいくつも建てられ、駐車場も広げられていたが、奥に立つ棟は50年前に撮られたモノクロの報道写真に写っていたそれだった。

 こうしてツアーを終えると、三和交通多摩に事件後3回、警察から事情聴取された人物がいると知り、驚かされる。地元・府中出身の運転手、小林春男さん(68)に特別に話を聴かせてもらった。

「刑事が来て…」

 「バイクの免許を持っているから調べられたのです。私のところに刑事が初めてきたのは、事件があった年の暮れか正月。2回目は4カ月後ぐらいだったでしょうか。『急に羽振りがよくなった人間を知らないか』なんて聴かれました。3回目は事件から半年以上がたっていました。もう他にすることがなかったのでしょう」

 誰も傷つけることなく、前代未聞の大金を持ち去った男。発生から7年後の50年に時効を迎えた空前の劇場型犯罪は、人々に強烈な印象を残して多くの創作を生んだ。

 そのひとつに、アウトローな刑事を描いた漫画「クロコーチ」(日本文芸社)がある。平成25年にはTBS系列で、男性アイドルグループ「TOKIO」の長瀬智也さん(39)を主人公にドラマ化もされた。三億円事件の“真相”に強烈な執着を示す主人公の刑事が所属するのは、神奈川県警という設定だった。

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