PR

ライフ ライフ

【view 写】トキ放鳥10周年 野生復帰へ新たな一歩

鮮やかなとき色の翼を羽ばたかせながら、刈り取られた田んぼから飛び立つ=新潟県佐渡市
Messenger

 新潟県佐渡市で国の特別天然記念物のトキが放鳥されて10年。これまで327羽が放鳥され、現在約350羽が佐渡島に生息していると推測される。順調な野生復帰に思えるが、島内数カ所の限られた地域のみで大きな群れをつくり、放鳥場所周辺は過密状態になっている。

 原因の一つは、野生復帰ステーションからのみ行われている放鳥だ。トキは野外を想定した順化施設で3カ月間の訓練後、施設から自由に出られる「ソフトリリース」によって放鳥されている。だが、ステーション周辺には群れがすでに形成されており、放鳥されたばかりのトキが自然と合流してしまう。

 そして、群れの密度がさらに高まると、一部地域で問題となっている稲踏み被害や生存率の低下、繁殖数の減少などに結びつくおそれがあるという。

 トキの生態に詳しい新潟大学の永田尚志教授は、過密地域の個体数と同程度が、別の地域にも同じように分布すれば「佐渡島には現在の約3倍、1千羽ほどが生息できるのではないか」と考えている。

 秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが出席された放鳥10周年の記念式典では、1回目と同じ、木箱からの「ハードリリース」が採用された。永田教授は「今回の結果次第では、ステーション周辺以外で、群れが形成されている地域でのハードリリースの検討も必要」と、分散放鳥も視野に入れている。

 絶滅したトキを再び野生に戻すという壮大なプロジェクトから10年。中国から新たなつがいが11年ぶりに供与されるなど、野生復帰は新たな一歩を踏み出している。(写真報道局 大山文兄)

                   

 ■掲載写真実費でお分けします

 問い合わせは、産経ビジュアル(電)03・3275・8775(平日の午前11時~午後6時)。ホームページは「産経ビジュアル」で検索。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ