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【原発最前線】福島第1原発「処理水」議論、迷走で長期化へ

東京電力福島第1原発敷地内に立ち並ぶトリチウム水などが入ったタンク=2月
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 東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の処分方法をめぐる議論が、長期化の様相を見せている。8月下旬の公聴会で、トリチウム以外の放射性物質がタンク内に排水基準濃度を超えて存在することへの批判が集中。東電は10月1日の有識者会合で再浄化の方針を表明した。しかし、そもそも処分前の浄化、希釈は前提だったとする声もあり、議論の迷走で期待された「年内の結論」とはほど遠い状況だ。(社会部編集委員 鵜野光博)

規制委は淡々

 10月1日に開かれた処理水の処分方法を検討する国の小委員会。複数の委員が、出席した東電の松本純一・廃炉推進室長に「分かりやすい説明をなぜ今までしてこなかったのか」「国民への説明として倫理的問題はなかったと考えているのか」と迫った。松本氏は「国民と関心のズレがあった」「十分な説明ができていなかったことについて問題があった」などと釈明し、陳謝した。

 この2日後の3日、第1原発の廃炉作業の安全性を監視する原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は定例会見で、「貯留段階での濃度にあまりに強い関心が持たれていることは、少し不思議に思っている」と疑問を呈した。

 「あの(タンク内の)水が、あのまま処分されることはあり得ない。貯留している段階で告示濃度制限を超えていること自体は違反でも何でもないので私たちも話題にしてこなかった、検討対象にしてこなかったということだ」

 更田氏は規制委が問題視しなかった理由を淡々と述べ、「いずれにしろ、放出のような処分方法をとるとしたら、当然希釈が前提となるので、希釈前の濃度より、放出するときの濃度が問題だろう」と、当たり前のことを指摘した。

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