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【ロシアを読む】ウクライナ正教会、「盟主」ロシアから独立 東方正教会に分裂危機

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 スラブ圏での正教は10世紀、キエフを首都とした「キエフ大公国」のウラジーミル1世がギリシャ正教を国教として受容したことで始まる。キリストの弟子の聖アンドレアがキエフ地域で布教したという伝承もある。いずれにせよ、スラブ圏の正教の発祥地はキエフだとされてきた。

 スラブ諸国の間でロシアが勢力を強めるにつれ、スラブ圏の正教の中心はモスクワに移り、最終的に露正教会は17世紀末、ウクライナ正教会に対する管轄権をコンスタンチノープル総主教庁に認めさせたと主張してきた。こうした歴史が、スラブ圏における露正教会の権威を担保してきた。

 しかし、外交関係者によると、今回のウクライナ正教会の独立問題の最大の焦点は、この露正教会の決定が有効なものだったかどうかだったという。

 正教を国教としていた東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の首都だったコンスタンチノープル(現イスタンブール)は1453年、イスラム勢力の侵攻で陥落。以後、コンスタンチノープル総主教庁は正教内における権限を失ったものの、権威はなお保有していた。

 このため、ウクライナ正教会を管轄下に置くとした露正教会の決定がコンスタンチノープルによる完全な承認の下で行われたものではなかったとした場合、露正教会が主張するウクライナ正教会に対する管轄権は、根拠が揺らぐことになる。

 今回のシノドでも、この論理に基づき、露正教会による管轄権が否定されたものとみられている。

影響どこまで?

 約1500万人の信徒を持つウクライナ正教会の独立により、露正教会は正教会内での影響力や求心力を失いかねない。さらに、露正教会が管轄しているベラルーシといった他国の正教会でも独立の機運が広がる可能性もある。

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