PR

ライフ ライフ

【本郷和人の日本史ナナメ読み】水戸学と「尊皇」(下)維新を先導して人材が絶えた藩

Messenger

 天狗・諸生の乱で悲惨だったのは、両者が憎み合い、非戦闘員である家族までを惨殺したことです。罪もない女性や子供が多く殺され、両者の憎しみは容易には解けぬものとなりました。実はその記憶が生々しくて、水戸では客観的な立場からの幕末史が編纂(へんさん)できない、といわれたほどでした。ぼくが史料編纂所に入って10年ほどだから、20年ほど前の話ですね。いまはもう違うと良いのですが。

                   

 次回は11月1日に掲載します。

                   

 ■武田耕雲斎 1803~1865年。幕末の水戸藩士。藩政に参画し、徳川斉昭を支える。斉昭の死後、各派閥をまとめようとするが、藤田小四郎(東湖の子)の願いを容(い)れて天狗党の首領になり、敦賀で処刑される。享年63。彼の処刑と時を同じくして、水戸では一族が女性、子供関係なく処刑。孫娘のとしは11歳。七男、金吾は3歳であった。

                   

【プロフィル】本郷和人(ほんごう・かずと) 東大史料編纂所教授。昭和35年、東京都生まれ。東大文学部卒。博士(文学)。専門は日本中世史。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ