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【千夜一夜】根付くか「トッカツ」 日本の流儀

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 小学校1年生の教室。先生がほうきやちりとりでごみを集めてみせると、子供たちは見よう見まねですぐに自ら掃除を始めた。

 10月上旬、エジプトの首都カイロ近郊の小学校。「日本式教育」を取り入れた学校が開校したというので、取材に行った。日直や掃除など日本のカリキュラムで児童の社会性や公共心を育む狙いで、「トッカツ」(特別活動)と呼ばれて少しずつ広がっている。

 協力している独立行政法人、国際協力機構(JICA)の担当者によると、「掃除させるために通学させているわけではない」といった声も上がったが、「下校時にかんだガムを捨てずに家まで持ち帰ってきた」と親が謝意を伝えてきたケースもあった。「普段は意見が言えない子もリーダーになるため、日直も評判がよい」という。

 学校は新築で、教室は30人前後の児童がいても余裕があった。一方、公立校では70~80人がすし詰めということもあるという。問題は費用だ。公立は基本的に無償だが、日本式教育の学校は授業料だけで年間1万エジプトポンド(約6万3千円)を超え庶民には手が届かない。

 トッカツの普及には、親の出費軽減と日本側の息の長い協力が不可欠だ。街中にごみが散乱しているカイロに暮らす身としては、今後の行方がとても気になる。(佐藤貴生)

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