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ブランド継承、移転を機に店じまい…閉場の日に思い交錯する築地 

最終営業日を迎えた築地市場の水産仲卸業者売場で、「83年、本当にありがとう」と築地市場との別れを惜しみ涙ぐむ仲卸業者「大芳」の宇田川浩社長=6日午前6時40分、東京都中央区(代表撮影)
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 和食文化の中心地として世界に名をとどろかせた築地市場が、80年余りの役割を終えた。豊洲市場(東京都江東区)での新たな日々を心待ちにする者、場外市場に残って築地文化を継承しようとする者、移転を機に店をしまう者…。築地への感謝を抱きながら、閉場日にそれぞれの思いが交錯した。(石井那納子)

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 最後の日も場内を縦横無尽に走ったターレ(小型運搬車)は、築地の象徴の一つ。「危ない」「どけてくれ」。行く手を遮る者にはターレの上から厳しい言葉が飛んだ。

 「築地らしい光景だね」。そう話すのは、カキ、ハマグリなどの貝類を中心に扱う仲卸「大芳(だいよし)」の3代目社長、宇田川浩さん(57)。江戸から続く魚河岸文化を次代に伝えたいと移転を選んだ。宇田川さんは社員に「築地に残していくべき“らしさ”と豊洲に持っていくべき“らしさ”がある」と訴える。

 大学卒業後、家業を手伝い始めた宇田川さんに築地での商売を教えてくれたのは他店の先輩。魚の目利きのポイントまで伝授してくれる人もいた。「若造を一生懸命育ててくれた。これは豊洲でも継承すべき“らしさ”。威勢がよすぎて荒っぽい、これは築地に置いていく」と冗談めかす。自分がしてもらったように、これからは豊洲で後進を育てることが使命だ。

 歴史が育んだ築地ブランドを豊洲につなぐ。「豊洲の評価も1、2年で決まるものではない。立派な後継者を育てられるかどうか自分たちにかかっていると思うと、わくわくするよ」

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