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【話題の本】若者捉える「エモい」恋物語 『君の話』三秋縋(みあきすがる)著(早川書房・1380円+税)

三秋縋作『君の話』(早川書房)
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 物語の舞台は、架空の記憶を移植する「義憶」という技術が存在する世界。主人公の青年・千尋には、本来いるはずのない“幼なじみ”、灯花の記憶があった。ある夏の日、千尋の目の前に、その灯花が現れ…。『三日間の幸福』などを手掛けた作者の新作小説だ。

 幼なじみ、夏祭り、花火…と、物語の設定は一見ありふれている。だが、その背景には幾重にも練り込まれたSF的仕掛けがあり、読み手の好奇心をくすぐる。ネット上では「自分のことが書かれているよう」「エモい(感情が揺さぶられる意味の流行語)」など、好評の声が相次いでいる。

 早川書房によると、7月の発売日に重版がかかり、発行部数は3万部を突破するなど好調だ。映像化の話も多く上がっているという。担当編集者の奥村勝也さんは「作者の三秋さんは、今の10~20代の読者の気持ちを最も言語化している書き手の一人」と語る。

 「あの時ああしていれば、もっと良い青春を送れたのでは」-。多くの人が内に抱えるコンプレックスを巧みに物語化した作品。同書の帯に記された「出会う前から続いていて、始まる前に終わっていた、恋の話。」という言葉が切なく胸の中に残る。(本間英士)

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