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【世界裏舞台】文理融合 同志社大の挑戦 作家・佐藤優

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 2、3日目は、外務省ソ連課長、欧亜局長を歴任し、北方領土交渉について熟知する東郷和彦氏(京都産業大学教授)と筆者で過去の交渉経緯、国際法的観点からの情報を提供し、学生にレポートを作成させた。

 ある学生が「1956年の日ソ共同宣言に基づいて歯舞群島と色丹島の日本返還を実現し、平和条約を締結する。国後島と択捉島では一部の土地を賃借して、日本の規則に基づいて経済活動を行う。そうやって多少時間がかかっても国後島と択捉島の日本化を進め、日本への帰属替えを目指す。あの戦争はソ連(ロシア)との関係では、日本が侵略された側だ。歴史的観点から北方四島の返還を諦めてはならない」という趣旨のレポートを作成したので、それに基づいて議論した。

 あの戦争で当時、有効だった日ソ中立条約をソ連が侵犯したことが北方領土問題の起源であることを理解している学生が多数だった。解決法についてはさまざまな意見があっても、スターリン主義の侵略の不当性に関する認識は共有できたと思う。

 筆者は学生に対して随分厳しいことも言った。講義をよく理解し、自分の考えがあるにもかかわらず、質疑応答やディベートで全く発言しない学生には「あなたの姿勢を謙虚とは思わない。他人の前で間違えて恥をかきたくないという自己防衛が強すぎる。ディベートのときに何も言わない人は存在しないものと見なされるよ」と指摘した。

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