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「ミケランジェロと理想の身体」国立西洋美術館 500年経て再会した彫刻の傑作

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「ミケランジェロと理想の身体」国立西洋美術館 500年経て再会した彫刻の傑作

「ダヴィデ=アポロ」 ミケランジェロ・ブオナローティ 1530年頃 フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵(木奥恵三撮影) 「ダヴィデ=アポロ」 ミケランジェロ・ブオナローティ 1530年頃 フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵(木奥恵三撮影)

 イタリア・ルネサンス期を代表する芸術家、ミケランジェロ・ブオナローティ(1475~1564年)。彫刻、絵画、建築の分野で才能を発揮し、「神のごとき」と称された。しかし、自らは絵描きではなく「彫刻家」を自認し、彫刻に格別な思いをいだいていたようだ。大理石彫刻はイタリアを中心に世界で40点ほどしかなく、東京・上野の国立西洋美術館で開催中の「ミケランジェロと理想の身体」では、そのうちの2点を展示している。

 1点は50代半ばを過ぎて手掛けた作品「ダヴィデ=アポロ」。腕をくねり、渦を巻くような造形は力強い。引き締まった筋肉質の身体の美しさは完璧で神秘的だ。人物はダヴィデなのかアポロなのか分からない。聖書の英雄、ダヴィデは、石を投げて大男のゴリアテを倒した。一方、ギリシャ・ローマ神話に登場する太陽神、アポロは弓の名手だった。背中の石の塊が投石器であればダヴィデ、矢筒であればアポロだが、未完成のため不明なのだ。

 もう1点は「若き洗礼者ヨハネ」。20歳を過ぎたばかりの作で、初期の傑作に数えられる。幼児期を過ぎたヨハネの顔にはあどけなさが残り、身体はなめらかで柔らかそう。

 片足に重心をかける姿勢は、古代ギリシャ・ローマ彫刻の古典的なポーズ。古代の美の規範を再現した作品とされる。ダイナミックに変貌した「ダヴィデ=アポロ」の動きのある姿とは対照的でおとなしく初々しい。

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