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【ゆうゆうLife】心不全患者にも緩和ケアを チーム医療の土台が重要

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心不全患者にも緩和ケアを チーム医療の土台が重要

終末期を迎えた心不全患者の診療方針についてチームで話し合う佐藤幸人循環器内科長(右端)ら=兵庫県立尼崎総合医療センター 終末期を迎えた心不全患者の診療方針についてチームで話し合う佐藤幸人循環器内科長(右端)ら=兵庫県立尼崎総合医療センター

 重い病気に伴う苦痛を、薬や他の手法で和らげる「緩和ケア」。がんではその重要性が広く知られているが、心臓のポンプ機能が低下する心不全の治療でも重視され始めている。病気が進行し死が避けられなくなった終末期に、必要とする患者が多いためだ。だが、がんとは異なる難しさもある。心不全の緩和ケアに早くから取り組んできた専門家は、複数の専門職によるチーム医療の土台が重要だと指摘する。

家族背景まで理解

 兵庫県尼崎市の県立尼崎総合医療センターでは毎週、佐藤幸人循環器内科長ら心不全チームが、ミーティングで患者の診療方針を話し合う。参加者は循環器内科医のほか看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士ら。ある終末期の患者について話し合った7月中旬のミーティングには緩和ケア専門の看護師も加わり、本人が希望している退院が可能かを議論した。

 佐藤さんらは10年ほど前から、こうした多職種のチームで心不全の診療を進めてきた。患者の療養を支える家族の力が高齢化などで細ってきたのを目の当たりにし「医者が薬や手術で治療するだけでは解決にならない。家庭背景まで理解したケアが必要だ」と痛感したためだという。

 心不全で入院する患者の4分の3は70代以上だ。治療が奏功し再入院を防げれば、良好な体調を長く保てる可能性が高いが、短期間に2回3回と入院が重なると、一時は持ち直しても徐々に悪化し、死亡することが多い。

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