産経ニュース

【アート 美】横山操展 アトリエを飾った静謐な作品

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【アート 美】
横山操展 アトリエを飾った静謐な作品

「むさし乃」 1972年 三鷹市美術ギャラリー蔵 「むさし乃」 1972年 三鷹市美術ギャラリー蔵

 激しい色彩の豪快な作品で知られる日本画家の横山操(みさお)。ゆかりの地、東京都三鷹市の美術ギャラリーで展覧会が開催されている。穏やかで静謐(せいひつ)な作品が並び、意外な一面をのぞかせている。

 「むさし乃」という横幅が60センチほどの小作品がある。画面の中央を川がゆったりと流れる。周囲の自然を映した川面。澄んだ空気に包まれ、静かで詩情あふれる。川は三鷹市を流れる野川とみられている。半世紀ほど前の風景だろうか。晩年、横山は野川の近くに自宅とアトリエを建て、生活していた。

 横山は、東京国立近代美術館が所蔵する「塔」などのようなダイナミックな大作で知られる。情熱的で荒々しいイメージが強いが、こうした叙情的作品も制作していた。

 新潟県に生まれた横山は14歳で画家を志して上京。私立の美術学校の川端画学校で日本画を学んだ。近代日本画の巨匠、川端龍子(りゅうし)が日本画の革新を目指し始めた公募制の「青龍展」で頭角を現した。40代半ばには多摩美術大学の教授に就任。後進の指導にあたりながら、売れっ子画家として活躍した。しかし、昭和46年、突然脳卒中で倒れ、右半身不随となってしまう。利き腕の右手が不自由になり、約半年後には左手で制作を開始した。「むさし乃」は倒れた翌年に制作された作品だが、それ以前の作品と比べ決して技巧が劣ってはいない。

続きを読む

このニュースの写真

  • 横山操展 アトリエを飾った静謐な作品
  • 横山操展 アトリエを飾った静謐な作品
  • 横山操展 アトリエを飾った静謐な作品
  • 横山操展 アトリエを飾った静謐な作品

「ライフ」のランキング