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【学ナビ】羅針盤 自身の意見を表現できる力身につけて

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 □SAPIX YOZEMI GROUP共同代表・高宮敏郎氏

 大学入試改革や国際化、人工知能(AI)活用…。教育を取り巻く環境は激変している。進学塾や大学受験予備校を展開する「SAPIX YOZEMI GROUP」(東京都)は、首都圏中学受験では有名進学校の合格者数トップを誇り、インターネットを使った通信制高校・N高校とのコラボレーションやボーディングスクール(全寮制私立高)留学事業など、変化に対応しながら、教育の本質を追い求めている。ユニークな挑戦を支える学びの理念とは-。同グループの高宮敏郎・共同代表に学びの未来について聞いた。(宮田奈津子)

                  ◇

 --中学受験塾・SAPIX(サピックス)が躍進。低年齢からの学びが本格化している

 「社会構造の変化を見据えて、早い段階からの教育熱は確かに高まっている。合格実績から躍進といわれるのかもしれないが、有名進学校の合格者数がすべてではない。受かればいいという発想で、詰め込むだけの教育では燃え尽きてしまう。思考力や記述力といった将来につながる力を育て、どのように伸びていくのかを考えている」

 --小学生や学ぶ人を本気にさせる仕掛けとは

 「復習主義や単元のスパイラル学習による定着などの方法論はあるが、重要なのはクラスをにぎやかにすること。考えを声に出し、仲間の意見を聞く。とっぴな発想に刺激を受けることもある。講師らが一人一人の希望をかなえるために寄り添うことも大切。『プロ棋士になったね』『早慶サッカー定期戦に出ていたよ』など、卒業生をいつも気にかけている」

 --どのような人材を育てたいか

 「中学生のころ、戦争への関心を通じて、理不尽や非合理的な物の考え方についてもんもんとする時期があった。そのせいか、何事も自分の頭で考え、日本語でも英語でもいいので、自身の意見を表現できる能力を身につけてほしいと思っている。そして、世界を舞台に活躍してほしい」

 --学びとは何か

 「学ぶことは楽しいこと。知らない世界を知り、自身が成長する。社員に毎朝メールを送っているが、文章を書いていると、分からないことが出てくる。だから、調べて、考え、また書き出す。そういう少しの努力の積み重ねが、振り返ると“こんなに来たか”という驚きに変わる」

 --注目していることは

 「国立情報学研究所を中心にしたチームがAIを使って入試問題に挑戦する『ロボットは東大に入れるか。』プロジェクトをサポートしてきた。その研究から、読む力を測る『リーディングスキルテスト』が誕生した。教科書の文章を読めない生徒がかなりの確率で存在することが分かってきているが、なぜ読めないのか、どう読解力を向上させるのか。科学的に突き詰めていきたい」

 --グループが目指すのは

 「学びたい人が、学びたい場所にたどりつくためのサポートをする。今までもこれからも変わらない」

                  ◇

【プロフィル】高宮敏郎

 たかみや・としろう 1974年5月生まれ、44歳。慶応大経済学部卒。三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)を経て、祖父・高宮行男氏が興した代々木ゼミナールに入職。2000年9月から米ペンシルベニア大で大学経営学を学び、教育学博士号取得。09年から現職。

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