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【魂の交流 ジャポニスム2018】(上)「日本らしさ」その先の普遍性

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【魂の交流 ジャポニスム2018】
(上)「日本らしさ」その先の普遍性

「深みへ」展に展示された名和晃平さんの「FOAM」 =パリ8区のロスチャイルド館(海老沢類撮影) 「深みへ」展に展示された名和晃平さんの「FOAM」 =パリ8区のロスチャイルド館(海老沢類撮影)

 ほかの公式企画でも、そうした「越境」が通奏低音として響いていた。

 斬新な体感型デジタルアートを手がけるグループ「チームラボ」の「境界のない世界」展(ラ・ヴィレット、~9月9日)は象徴的だった。コンピューターを駆使して約2千平方メートルの敷地に壮大な滝や花々、人物などのイメージを色鮮やかに映す。来場者が描く絵も壁に投影されて作品の一部となり、その映像は触られると形を変える。作品同士、製作者と鑑賞者、人と自然…といったさまざまな垣根が消えていくのが心地いい。仏ルモンド紙も「来場者が主役となる新しいコンセプトの展覧会。ここではすべてがインタラクティブ(双方向)なのだ」と好意的に報じた。5月半ばに始まり来場者は10万人超。休日はチケットを求める長い列ができる。

 「こちらでは作品を見ながら踊る人も多い」とチームラボ代表の猪子寿之(いのこ・としゆき)さん(41)は笑う。すべてが影響し合い、今の風景ができている-。作品が示す感性は日本らしいようで、実は世界中の人々の心に響く真理なのかもしれない。

 「人間と自然の営みは衝突しながらも共に続いてきた。自分や他者が存在することで世界は少しでも変わっている。そんなことが伝わればいいな、って」=(下)は8月1日に掲載します。

                   

【用語解説】ジャポニスム2018:響きあう魂

 日仏友好160周年を記念し、古典芸能や美術から建築、食、映画、漫画・アニメまで、日本文化の魅力をフランスで発信するイベント。2016年の安倍晋三首相とオランド仏大統領(当時)の合意で実施が決まった。パリで今月開幕し来年2月までの間に67の公式企画が予定されている。

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